Repeating, Shadowing, Overlapping (BB) |
十和田湖 2014.04.26日 撮影
BB育ちの子どもたちは、一般的にRepeatingがとても上手です。初めのうちは聞きなれない音に抵抗を感じて声に出さなかった少数群の子どもたちでさえ、遊びの中ではいつの間にかRepeatingをするようになり、上手に模倣できるようになります。
ゲームの中で、気付かないうちに多量の反復練習をして、いつの間にかBBのセンテンスであれば、Shadowing のステップを踏まなくても、Overlappingが可能になります。Overlappingにより、CDから聞こえるネイティブの発音やイントネーションをそっくりにまねることも可能になります。
その秘密はゲームによる多量の反復練習の他に、センテンス自体にあります。BBのセンテンスは韻を踏んだ短文であること、また、「言えるものは聞き取れる」を前提に、連結音・脱落音にも配慮したセンテンスも取り上げていて、しかも誰でもが言いやすいものばかりです。また、センテンスの内容はSillyですが、それ故に子どもたちの感情を、いやでも動かし記憶定着に一役買っています。(長期記憶が可能)
Repeatingが上手な子どもたちは、Shadowingをさせてもとても器用に上手にできます。と思っていますが、中にはそうとばかりは言えないケースも出てくるとことだってあります。そんな時は、先ずMumblingと言って小声で口の中でぶつぶつとShadowingします。もし、この段階でその英文が難しいようであれば、レベルを下げましょう。
Shadowingとは、ご存知のように聞こえてくるスピーチを、やや遅れて口頭で再生することです。普通はProsodic Shadowingと言って、意味内容を考えずに正確に素早く聞いた音を再生することに焦点を当てています。つまり、音韻に関しての能力をのばすのがねらいです。これが十分にできてから、次は、Contents Shadowingと言って、Shadowingしながら意味内容に焦点を当てます。本読みはなるべくCD付きにし、出来るだけShadowingの練習をすることをおすすめします。その訳は
1) 英語のスピードに慣れるだけでなく、リズムやイントネーションがとてもきれいになります。つまり、英語の音感・音調を身に付けることが出来ます。
2) 高度なリスニング力と、チャンク読みが身に付きます。これにより、意味のまとまりで、自然に読み下しが出来るようになります。つまり、英語を一旦日本語に置き替えなくても意味が取れるようになります。
というように、Shadowingは英語の総合力アップに有用であることが分かります。
Shadowingは本来英文を見ないでするものだそうですが、セルム式では、ハードルをさげて英文を見ながらShadowingをします。次に、慣れてきたら英文を見ながらOverlapping をします。そして、最後に今度は英文を見ないでShadowingをします。本来のShadowingです。この英文を見ないでShadowingが出来るためには、ある程度英文が理解できていることが必要です。 ここまではBBクラスでしておきたいところです。。
究極は英文を見ないでOverlapping出来ることでしょうが、そのためには
Recitationが必要です。教室で行われるRecitationといえば、発表会などの形をとる方法があります。この方法はエピソード記憶として記憶を強化することが出来るので、子どもたちにとっては考えられる一番良い方法ではないかと考えています。残念ながら、時間的にも物理的にもここまでするのは、ちょっと難しいと言われる先生が多いです。おそらく、発表会 = 劇と思われたのかもしれませんね。必ずしもそうとは限りませんから、事と次第によっては年に一度の発表会ならできるかもしれませんね。ぜひ試みてください。
【難波】