教えない英語教室 |
Magical Pocketはこの6月で20年目に入りました。最近、「英語を教えるのがどうしてそんなに好きなの?」と聞かれ、一瞬答えに詰まってしまったということがありました。私は「私自身が英語が好きだったし、それに、子どもたちの成長の場に立ち会えていることが嬉しいから。」と答えましたが、何かひっかかります。何だろう?ちょっと待って…。あ、そっか、わかりました。私、教えてませんからー(笑)
B.B.カードというちょっと変わった教材に、おばさん先生が一人。小学生クラスは遊んでるだけみたいだし、中学生にも「勉強のしかた」は教えても「勉強」は教えてくれず、相変わらずB.B.カードやグラマーカードでセンテンスを言いまくる。質問が出ても、B.B.センテンスでピンとくるまで例文を作りまくる。合宿だと言ってはB.B.カードで遊びまくり、発表会だと言っては劇や歌で真剣に盛り上がる。作業はスタッフに丸投げ、人使いも荒い。そのくせ宿題は本人のやる気まかせ。テスト勉強は自分でやれとか、本や新聞を読めとか、時間に遅れるなとか、汚い言葉を使うなとか、英語と関係ない話も多い。ただ、あの先生、やたらと楽しそう。…って感じでしょうか?
勉強が得意な子にも得意じゃない子にも、何でもそつなくこなす子にも苦手なことがたくさんある子にも、将来の夢がある子にもまだ見つかっていない子にも、すべての子に、まずは一歩踏み出させてあげたい。それで二歩目を踏み出すことができる子はどんどん行けばいい。力強く走れる子は走ればいい。迷ったら一緒に考えてあげる。並走しながら、その先を見せてあげるのが私の仕事!二歩目が自分の力で踏み出せない子がいるなら、手をつないであげることも必要だし、どうすれば「できる」のか一緒に探してあげることも必要。何なら一休みしたら?と声をかけたっていい。その子、その子が「できる」「よし行こう!」と思えるようにサポートしたい。
英語が「教科」である以上、大人が用意した「基準」も確かに存在します。世の中に出ていく以上、その「基準」をクリアする努力は必要です。でも、それをクリアすることと英語ができることは違うということは、その大人もとっくに気づいています。余裕のある子は、基準に惑わされて減速したりせずに、好奇心旺盛に世界を広げてほしい。苦手なことがたくさんある子は、強いられる基準に傷ついたりせずに、できることに自信をもてる子になってほしい。B.B.カードなら、それもできるはず…。小さな英語教室で、今日もそんなことを考えています。
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Magical Pocketという名前で英語教室を始めて、この6月で丸20年になりました。