小学校で「B.B.カード」(ES) |
先日、セルム会員の先生からお便りを頂きました。許可を頂きましたので、その内容を載せたいと思います。理由は、現場のレッスンの様子がよく分かること、そして何よりネイティブであるALTの英語教育観について知ることが出来るということです。しかし、もう少し掘り下げて考えると、ALTも雇われの身であり、雇い主の要望に従っているだけかもしれませんね。(See:セルムブログ第2回13-10-11)
【難波】
**:-:♪:-**:-:**:♪:**:-:**:♪:**:-:**:♪:**
前略:
公立小学校で一昨年より、Big BBを、“早口言葉”的な感じで少しだけ使っていました。が、去年、それを見ていた先生が、私が通常の授業をしようとすると、
「あれ(BBのこと)やらないんですか?」
と声をかけてくれたのを機に、先日よりほぼ全面BBを使用し始めました。
ハートを使用して、まだ2回目ですが、子どもたちは、OSと絵カードの一致がだいぶできてきてTommy や Charlieなどは比較的自信を持って言える子がいます。
裏ビンゴに関しては、はじめてやったにもかかわらず1クラスにパーフェクトが2組も出たり、2回目の今日は4組も!みんなすごい記憶力です。
なにより、いつも消極的で、リピートしてるのかよくわからない生徒が、真剣にカードに向き合って、パーフェクトを取ったりして恥ずかしそうにも喜んでいる姿が嬉しい場面の一つでもあります。
そこで、今回はALTとやっての現状をお知らせしたいと思います。
6年生2クラスで実施。
1日目(月曜日)ビンゴ、裏ビンゴ、4 black out を私がやった程度のところ
2日目(木曜日)ALTが来ました。
BBをやるかどうかすごく迷いましたが、ものは試し!ということで、まずセルムHPのAbout BB cardsの英語部分をプリントアウトして読んでもらい、これを2クラスでやってるので今日もやっていいか聞きました。OKと言われたので実施。
ただし、BBは、わかった。でもどうやるのか書いていないと言われたので、これに関しては私がやるよ、といいました。そこで、実際の授業。
ALTは読み手。2回目のリピート部分を子どもたちと私が言う感じ。
授業中
・ALTには字カードを読んでもらった。
⇒1枚目、ゆっくり読むので、「ナチュラルスピードで読んで」と伝えたが、1語1句はっきり読みすぎ。
しかも、音を意識させようとわざとそこを強調して読む。たとえばTommy Tucker・・・だったら、Tの部分を強調して。
⇒担任の先生も、「あー、そういうことを言っていたのか、と私が読んでいるのではわからなかった部分がわかった様子・・・ それぐらいはっきり読んでいたということですね・・・。」
・私が部分的に意味を取っているのを聞いて真似をしようと思ったのか全訳してしまう時がある。
ヨットは、ボートより若いんだよね。など・・・。
・音がきになったのか、ng(ング)は、N(エヌ)、G(ジー)でng、phはピーエイチでなど・・・。
説明を始めた。
⇒あまりにも全部のカードをやっていき始めたので「それ、いわないで。」と授業途中に言うが、「なんで?」と返されたので、「子どもたち気づくから」と答えたけど「だってわからないじゃない」と・・・
・OSを読むのに音を強調して読みすぎているように私には聞こえて抑揚がない。
⇒担任の先生も、「もう少しリズムつけて読んでくれたら」と言っていた。
というのが、はじめて行った感想です。 (後略) 【S.S.】
**:-:♪:-**:-:**:♪:**:-:**:♪:**:-:**:♪:**
特に冠詞については気づかせるのは大変だと思います。
でも、できれば説明をしないで気づかせたいですね。
こんな事例があります。
最初に "I have a dog." "I have a book." などのセンテンスを習った後で、
子どもたちが"I have a apple." と言ったので、先生が「apple は"a"ではなく
て"an apple"です。」と言うと今度は、"I have a an apple."といいました。こ
れは音から入る場合に起こりがちな現象で子どもたちにとっては
"have-a"で一語だったんです。
一度"have"以外の動詞、それも"like""want"などのように既に聞いたり言ったり
したことのある動詞を除いて、
例えば"need" とか、あるいは"the"を必要とするセンテンスにしてリピートをさ
せてみてはどうでしょうか。
何か、良いアイディアがありましたら、シェアしていただけるとうれしいです。