OSをその子のコアにするために |
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もう何度も書かせていただいていますから、保護者の皆さんも耳タコ状態かもしれませんが、BBメソッドでは、少なくとも2~3年は遊びながら64のOS(オリジナル・センテンス=カード毎に付いている文)を入れていきます。暗記もプレッシャーもテストもありません。ここで焦っては、せっかく種を蒔いたのに芽が出る前に土を掘り起こしてしまうようなもの。文の意味、文構造とともに体に染み込んでいくように、たっぷりと言いまくり、遊び倒すのです。「言えるようになるだけだってすごい」の段階から「勉強」に行く前に、自然と口をついて出てくる状態にします。子どもの頃よく歌った歌が大人になっても歌えるように…。
BBカードの64のOSには、中学校3年間で習う文法事項、英検3級レベルの文法事項が入っています。これの次はこれ、これはまだ早い、ということはなく、ごちゃごちゃと同時に入れていきます。難しいか簡単かという大人が勝手に作った基準とは関係なく、子どもたちは「この文好き~♪」という基準でどんどん仲良くなっていくのです。小学生のうちにそれらが長期記憶にデータとして送り込まれた状態になり、意味も文構造もわかっていれば、中学生になってから説明された時に、ちょうどいい具合の確認になります。「そんなの別に説明しなくたってわかるのに」なんて声もよく聞くくらいです。
そんなにスゴいOSなら、覚えただけで十分なのでは?はい、実際、それも真実です。上手にコピーするのが苦手、すぐに忘れちゃって覚えられない、という子がいるとしましょう。それなら、本当によけいな言い換えなどせずに、遊びに徹してOSだけ何百回も何千回も言うだけでもいいのです。一方、「言える」状態まですぐに行ける子もいるでしょう。それなら、部分的に言い換えしたり、ちょっとした文法事項を入れていくことで、OSの構造を深く再認識することができます。つまり、分解したり組み立てたりすることで、元の形によりフォーカスできるのです。言い換えそのものに意味があるというより、もっともっとOSと仲良くなるために言い換えをしているとも言えます。ですから、「ゆっくり」ちゃんは「言い換え大好き」ちゃんの様子をみているだけでもいいのです。どちらのタイプの子にとっても、OSは大事なコアになってくれるのです。
みんなが同じ基準を満たすことを目標にしても、あきらめて去っていく子が出てしまったら何もなりません。差(≒個性)を肯定するところから始まるのがBBメソッド。それぞれが、それぞれのやり方でOSにアプローチして、それぞれの気持ちで仲良くなっていくことが一番大事。そして、やがては、英語力の、そして、自力で学習する力のコアになっていくもの、それがOSなのです。
いかがでしょう? OSのこと、ちょっと見直していただけましたか? ^^
先生にBBメソッドを紹介する時に「授業の準備の必要がありません」と言うことがあります。でも、こう言うと、何だか先生がサボっていいと言っているようで、おかしな教材だと誤解されてしまうこともあります(笑)