逆立ちしたら見えるかな(12)~"It's mine. Don't touch it." |
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2016年 12月 08日
しかし、「音」と一口に言ってもその中身はどうでしょうか? アルファベットを「A,B.C」と「名前」から導入する? それともそれぞれが単語の中で作る音、[a ] [b] [k] から導入する? いえいえ、"cat"という「単語」の音から導入する? いろいろな方法論が飛び交い、講習会、ワークショップも花盛りです。 そんな中、セルムでは一貫して「個」ではなく「全体から」と申し上げております。それは、先にご紹介した子どもたちの「ことわざ熱」がきっかけではありましたが、その後、いくつか私(難波)の考えを裏付ける例をいくつも目撃する中で確信に至っているのです。 身内の話題で恐縮ですが、私の孫もそんな例を見せてくれたひとりです。 父親のタイ赴任にともない、彼は現地のInternational School of Bangkokに入学しました。そして、入学後、一番最初に覚えた英語が"It's mine. Don't touch it."だったそうです。恐らく、お友達のおもちゃか何かを手に取ろうとしたときにそのフレーズを言われたのでしょう。初めて聴くこの"It's mine. Don't touch it."という音の「かたまり」の意味はわからなくても、その言葉以外の状況、口調や態度からその意味は理解できたと考えられます。きっと五感をフル動員したんでしょうね。ですから、自分が同じような場面に遭遇したとき、すかさず"It's mine. Don't touch it."とその「かたまり」を口にしてみたことでしょう。それがうまく機能すれば、またその次の場面でも繰り返し使います。そんな風にして、日常生活のさまざまな場面で"It's mine. Don't touch it."を使う経験が積み重なっていくうちに、この「かたまり」がいつしか使えるコトバとして内在化したことでしょう。 これが孫が"It's mine. Don't touch it."を覚えたプロセスだと考えます。 さらに実際の生活の中で様々な場面に遭遇するうちに、この「かたまり」は、段々と"It's mine.”と ”Don't touch it."というふたつの音の「かたまり」であるという気づきに発展します。そして、さらに"It's mine"は"it","is","mine"などと語としての単位である「単語」だと気づいたことでしょう。(もちろん、この時点では気づきは音レベルであり「文字」ではありません。) "It's mine. Don't touch it."という「かたまり」がこんな風に分解されていくのだというイメージがわけば、私が常々申し上げている「全体から個」の大切さもおわかりいただけるかと思います。 さらに言えば、たくさんの「かたまり」を耳にしてそれぞれが小さい「単語」で作られているのだという感覚が育っていれば、「文字」の学習を始める段階でその「単語」が「文字」の集まりであること、文字に「音」があるということにもたやすく気づけるのではないでしょうか?【難波】
by selm_BB
| 2016-12-08 00:00
| BBカードメソッド
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