B.B.カードの勉強会は約40年前に、ほんの数名の児童英語の先生たちが集まってスタートしました。当時の記録を読みますと、みんなが自分の知識・経験・アイディアを惜しみなく出しあって、子ども達が楽しく英語力をつけるすべを熱心に追求していたのが分かります。
このスピリットは脈々と受け継がれ、東京をはじめ、北海道・千葉・長野・愛知・兵庫・広島・熊本・福岡など、ゆっくりと各地へ広がっていきました。
今回は、先日行われた「伊丹B.B.カード勉強会」の様子をご紹介します。
兵庫県伊丹市でA YUMMY STUDY伸学土台教室を主宰し、B.B.メソッド教師養成認定講師でもある藤田文美先生が報告してくださいました。
***********************************
こんにちは。
4月28日に伊丹にて、「B.B.カード勉強会」を終えましたので、報告させていただきます。
伊丹勉強会では、北海道の魚住先生が開催されているB.B.カフェの基である『ワールド・カフェをやろう!(香取一昭・大川恒 共著)を参考に、5-6名ずつのグループに分かれてトークセッションを行い、そこで行われたディスカッションから、知りたいゲーム、紹介したいゲームをシェアするという形をとっています。
今回は参加者22名が4つのグループに分かれ、予めいただいていたリクエストを基にトークセッションを行いました。
■トークセッションの部■
開始前に、板書したワールドカフェ・エチケットを参加者と共有しました:
【ワールドカフェ・エチケット】
・他人の話を否定しない
・積極的に発言する
・一回の話はできるだけ短く(ダラダラしゃべらない)
・思いついたこと、気になったことは、模造紙に自由に書く/描く
まずは、トークテーマ1【語彙を増やすために、BBが、または、BBでできること】に沿って20分間ディスカッション。
私がいたグループでは、
・語彙を増やすためには、国語レベルでいろんなものを知っておいてもらうことも必要
・多読で語彙を増やす
・BBセンテンスの言い換えで、子ども達から出た言葉を英語にして使う
という案が印象に残りました。
20分後、島(各グループのテーブル)にホスト1名を残し、他のメンバーは新しい島へ移動し、前の島で話した内容を新しい島で共有します。
その後、トークテーマ2【Time for Writingの効果的な使い方やBB Writingについて】に沿って20分ディスカッション。
「書くためには音と文字が一致していた方がいいが、一文字ずつ音を知ったところで、書くためにはフォニックス通りにいかないことも多く、二度手間」という経験談が出ました。一方で、CTP絵本を使って多読されている先生からは、「小3のころから何度も読んだ絵本の文を丸写しさせる活動を続けたところ、生徒たちが中学生になってから、あの丸写し作業があったことで、単語を覚えるのに苦労せずに済んだと感謝された」という経験談が出ました。そのことから、「たくさん聞いて音に馴染み、聞き取れるようになり、正しく発することができるように、様々な機会で英単語を目にして文字に馴染み、ぼんやり読めるようになり、写し取ることで細部を観察し、正しく書くことができるようになるのでは…」という仮説が出てきました。
20分後、元の島に戻って別の島で話した内容を共有し、その後トークテーマ3【登校拒否、読み書き障害、英単語記憶の弱い子でもBBカードで楽しく遊べる方法】に沿ってディスカッション。
BBカードなら、登校拒否の子でも、読み書き障害の子でも、英語を始めたばかりの子でも、全ての子、全ての年齢層が一緒に遊ぶことができるという事で、それまでのトークを基に子ども達が楽しめるゲームや、先生方が知りたい、または紹介したいゲームを書き出していただくことにしました。
■ゲームシェアリングの部■
シェアされたゲーム:たこ焼き、うすのろ、ぷよぷよ(モンテカルロ・カップル)、アイランドカルタ、(スーパー)一休さん
BB歴1年前後の先生方が多く、ビンゴ、カルタ、落城ゲームなど、入門講座で取り組んだ以外のゲームが紹介され、実際にゲームで遊ぶ経験が出来て、皆さん楽しそうでした。
最後の感想リレーでは、「新しいゲームを知ることができてよかった」「BBカードのレッスンに不安があったが、先輩方の声を聴けて、このままでいいのだと思えた」「下心から手箱ばかりのレッスンになっていたことに気づいた。子供が楽しめるレッスンを心がけたい」などの声が出ました。
BBカードに取り組まれる先生方は、いつも子供と一緒に楽しんでいる感じが、とても温かくて好きです。
教え込まないから、どんなレベルの子でも、その子なりのペースで伸びていく。
先生方が対象の勉強会でも、誰かに教え込まれるのではなく、それぞれに必要なことに気づいていく、問うことが大切なのだと思います。
ご参加くださった先生方、素敵な時間を有難うございました。【藤田】