芋づる式展開 |

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イモ???・・・って思いました?実は、私もBB先生向けのワークショップで最初に聞いた時、「イ、イモですか?」と思いました。何の話かと言うと、会話や学習のプロセスを「芋づる式」に展開していくということ。う〜ん、まだよくわからないですよね。この「芋づる式」の芋はサツマイモのこと。蔓(つる)をたぐっていくと、次々と芋が出てくる様子から、「1つのことから始まって、関係のあるものが次々に明らかになっていく」ことを指すわけです。・・・。ますます謎めいてしまったでしょうか。
B.B.カードで培った英語の土台があっても、それを発話に結びつけていくのは、そんなに簡単なことではありません。かと言って、”What did you do yesterday?”のような質問をされても、あまり答える意欲はわかないでしょう。楽しくありませんし、そもそも、24時間のうちの何をどう説明すればいいのか…、考えただけでやる気が失せてしまいそうです。それよりも、BBっ子達には、B.B.カードという共通項があります。一緒に遊んでいるBBワールドがあります。センテンスに関連したちょっとしたおしゃべりを英語で持ちかけると、一生懸命答えようとしたり、「ナニナニ?」と目をキラキラさせたり、みんな笑顔になります。そこから出てきたことをきっかけに、さらに質問したり…と、会話が自然に展開していきます。時には、私も予想できない方向に発展することもあります。でも、考えてみてください。「会話」ってそういうものですよね?その英語の表現が初めて聞くものだとしても、おもしろいと感じた方向に流れていくのですから、少しくらい難しいことでも楽しい。そうこうしているうちに、同じような表現に何度も出会い、英語でのやり取りに慣れていく訳です。
「芋づる式」なのは、会話だけではありません。子どもたちがある文法ルールに気づいたことがきっかけで、「だったらこれもこうかな?」と推測することも「芋づる式」と言えますね。ある時はこっちの方向から蔓をたぐり、またある時はあっちの方向から蔓をたぐっているうちに、どこかで結びつくこともあるでしょう。ドデカイお芋が飛び出して来たら、それはそれは大きな発見になります。たくさんのことが絡み合って、たくさんの発見があって、これはもう「スーパー芋づる式」ですね!
でも、私が一番大事にしたいのは、実は、蔓の1つ目のお芋のこと。どの蔓にも、必ず1つ目のお芋があるはず。最初は「?」だったり、勇気が出なかったりするかもしれませんが、1つ目がなければ、2つ目も3つ目もありませんから。あれ?ちょっと待ってください。これって、もしかして、子どもたちがしなければならないことではありませんね。私がしなければならないことです。1つ目のお芋を、一緒に見つけて、一緒に引っ張ってあげるのは、私の仕事でした。難しいんじゃないか、なんて尻込みしていてはいけませんね ^^
本物のサツマイモの芋掘りはやったことありませんが、「芋づる式」はガンバリマス!(笑)
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「昨日何をしましたか?」と聞かれて、パッと簡潔に答えられますか?毎日当たり前のことじゃ変だし、でも特別な出来事もなかったし…。私なら、日本語でもちょっと戸惑ってしまうと思います。まして、英語なら?
「昨日何を?」は極端につまらない例ですが(と私は思っていますが)、そうでなくても、真実を話すことがなぜ難しいと感じるのでしょう?
1つには、かなりの瞬発力と機転が必要だからだと思います。考えて答えたり、書いたりする時間があればいいのですが、とっさにとなると緊張してどこから話していいのか整理できなかったりしますよね。
もう1つは、原因としてはこちらの方が大きいと思うのですが、無意識のうちに真実をできるだけ正確に話そうとして、それを英語にすることができないせいではないかと思います。言いたい事が先に日本語で頭に浮かんでしまいやすいケースです。
もちろん、行く行くはそれに慣れていくことが必要ですが、小中学生の場合は、その前に、BBのキャラクターやセンテンスを元にしたおしゃべりもするようにしています。自分のことじゃない、本当のことじゃないという安心感から何でも言えます。冗談、作り話、SFファンタジーでもホラーでも何でもあり。次から次へと英語が出やすくするための柔軟運動になります。
【魚住】