逆立ちしたら見えるかな(50)つれづれ (2) |

こんにちは。難波です。
即位の礼の儀式などがあり、首都圏はものものしい数日間でした。また、先日このブログを書いてから、台風19号が列島を通過。残された傷跡に心が痛みます。先の大戦中、疎開していたのが長野ということもあり、案じる気持ちがさらに募っています。
被害に遭われた皆様方に深くお見舞いを申し上げます。
一刻も早く穏やかな日々が戻りますように。
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前回の「逆立ちしたら見えるかな 49」では、「音声から導入」を同じように謳っているものの「フォニックスを使った指導」と「B.B.メソッド」の間には、決定的な違いがあるとお伝えしました。さて、その違いは何か?ですが、
「言語の一分野」にフォーカスしているかしないか。
に尽きます。前者では、言語の様々な要因の中の「音声」に注目して、アルファベットのひとつひとつの文字と音をていねいに教えていきます。この「指導法」では、あらかじめ学習に要する時間が予測できます。そのため、「教える側」としては「使いやすい」「わかりやすい」ものです。一方、子どもたちにとってはどうでしょうか?おそらく新しい「知識」を「覚える」ことが好きなタイプにとっては、馴染みやすい方法かもしれませんね。ただ、子どもたち全員が「お勉強上手」でもないこと、そして「教えてもらって蓄えた知識」は、そんなに定着しない点が私にとっては気がかりなのです。
B.B,メソッドも、「音声から導入」します。しかし、ここでの「音声」とは「センテンスまるごと」です。音声、リズム、イントネーション、句、節、文構造などの分野別に言語をバラバラに扱いません。そして「あそびながら」であることが何よりも大事です。「あそびながら」が「無意識の習得」つまり表面的な知識で終わらないための一つの「工夫」なのです。
B.Bメソッドを導入することをご検討の先生方からは
「どのくらいでセンテンスを覚えますか?」とか「どの学年までB.B.カードは使えますか?」
などの質問をいただきます。もしかしたら最近見かけたアブラハム・リンカーンの名言がそのお答えになるかもしれません。
"If I had six hours to chop down a tree, I'd spend the first four hours sharpening the axe."(Abraham Lincoln)
つまり
「B.B,をメインで遊ぶ時間は、だいたい『アブラハム・リンカーンが斧を研ぐ時間と同じ』です。」がお答えです。言い換えると、生徒さんをお預かりする時間の3分の2弱を使うといいですよ、ということです。前々回までのブログで、「インタラクション」「語感」「基礎」「生活言語」といろいろな視点から言語を身につけることについてお話ししてまいりましたが、母語に置いて生活言語は「はい、これで免許皆伝。卒業です!」と言われることはありませんよね。外国語(英語)学習においてのB.B.カードは生活言語の代替手段です。いつまでも使い続けることができる有用なツールだと思います。
B.B.卒業生に伝えたい一言です。【難波】