こんにちは! 中村です。
3/7は、昨年4月からスタートした市内の小学校2年生英語活動の最終日でした。各クラスの終わりに子ども達から可愛い感謝のあいさつと共に素敵なプレゼントを頂戴しました。
子ども達の手紙を担任の先生方がまとめ、表紙を折り紙で飾った小冊子にしてくださった
ものです。(写真参照)子ども達からの手紙は私の大切な宝物です。楽しかった時間の余韻にひたりながら3クラスの子ども達、合計96名からの感想を読みおわりました。共通した内容が幾つもあり、中でも次のようなものが多いのに気が付きました。
「B.B.カードが(1番)楽しかった!」
「えい語が話せるようになりました。」
「えい語ができるようになりました。」
「ストーリータイムが大好きです。」
「えい語のうたをうたうのが楽しかったです。」
「3年生になってもがんばります。」
今まで出会った子ども達からも「英語がしゃべれるようになって嬉しい」という感想をよくもらいました。B.B.カードが言えることが「英語が喋れるようになった」という風に感じるのですね。「自分は出来る!」と自己肯定できる子ども達はこれからも英語を学んでいく際の大きな力になることでしょう。その「出来る」という自信があれば、少々困難なことがあっても簡単には諦めないでしょうから。
ところで、「えい語がしゃべれる、言える」と表現するこのことばの背景にあるものは、ただ単にBBを「真似て言える」だけを意味しているのでしょうか? 私は、1クラス30人の子ども達に新しいカードを導入する時、よく色々な「おしゃべり」をしています。もともとは、子ども達とあれこれ妄想したりして、そのカードに親しみを持てるようにしておきたい、どの子にも次に続く音遊びのゲームが楽しめるようにと、思ってのことでした。実際は、その「おしゃべり」に大きな意味と役割があることも分かってきました。
先週の子ども達との「おしゃべり」の様子を少し書いてみましょう。
S: student T: teacher
(Mrs. Monkeyの絵を見せてみんなでシャドウィング)
T&S : “Mrs. Monkey won a large sum of money.”
“Mrs. Monkey won a large sum of money.”
“Mrs. Monkey won a large sum of money.”
(まだMrs. Monkey won….に続くフレーズはムニャムニャ状態 (^^ゞ)
T : 「Mrs. Monkey が金メダルとったら?」
(この時、Sのこたえを待たないですぐTは言い始めるのがコツです)
T&S : “Mrs. Monkey won a gold medal.”
“Mrs. Monkey won a gold medal.”
“Mrs. Monkey won a gold medal.”
(Sは3回シャドウィングでとても言いやすくなったようです!)
T : “Where did she win a gold medal?” 「どこで金メダル取ったと思う?」
S : 「ハイ!」 「ハ~イ!」(さすがにたくさんの子ども達が手を挙げました。)
S (一斉に) :「ピョンチャン!」 「オリンピックで~す!」
T : 「そう!(笑) 一緒に言ってみる?」
“Mrs. Monkey won a gold medal at the Pyeongchang Olympics.”(3回シャドウィング)
(オリジナルセンテンスを言うときより大きな声がでました。)
たとえ文が長くなっても、BB育ちの子ども達は「それらしく」言えるのです。「BBっ子」の得意とするところです。
次に、“Mike likes to write letters.” のBig BBカードを取り出し、野球の絵の描かれたフラッシュカードを使って言い替えです。
T&S : “Mike likes to play baseball.”
“Mike likes to play baseball.”
“Mike likes to play baseball.”
T : Mike は何をするのが好きかしら?
S(全員). :「ハイ! やきゅう!」(一斉に元気な声で)
T : 「ピンポ~ン! 野球するのが好きな人いますか?」
S : 「ハイ」「ハ~イ」(7~8人が手を挙げました)
T : 「手を挙げた人みんなで言ってみましょう!」
S &T : “ I like to play baseball. I like to play baseball. I like to play baseball.”
(3回シャドウィングすれば、出遅れた子どもでも途中から言うことが出来ます )
T : “What else do you like to do?” 「他に何をするのが好き?」
Rくん :「ハイ!サッカー!」
T :「サッカーの好きなお友達は一緒に言ってみようね。」
T&S(5~6人) :“I like to play soccer. I like to play soccer. I like to play soccer.”
K子ちゃん :「ピアノを弾くのが好きです!」
T :「じゃピアノ弾くのが好きな人は一緒に言ってみましょう!」
T&S (3~4人) :“I like to play the piano. I like to play the piano. I like to play the piano.”
T : “Anything else? 「他にもありますか?」”
こんな風にして、子ども達からは他にスキー、リコーダー、水泳・・・どんどん手が挙がりました。全部で何回繰り返したことでしょう。子ども達は本当に言いたくて言っているのが感じられる瞬間です。つまり、パターン化した文章を「暗記」することなく、子ども達がその年齢に応じて「言いたい」内容や「自分について」を「言える状況」に持っていくことがこの「おしゃべり」の一つの役割です。「英語で言いたいことが言えた!」の気持ちは「えい語が話せるようになりました!」の感想に結びついたのだと思います。
B.B.メソッドにおいては、無理に覚えさせようとか、言わせようと思わなくても、色々な子ども達との「おしゃべり」の中での「ちょっと、言ってみた」の繰り返しの数々が、後々大きな成果に繋がっていくこともこの一年のレッスンで私は学んだのです。【中村】