BBあるある劇場 (78) 〜 Eureka! (5) 〜 |

こんにちは、魚住です ^^
前回のブログで、Time for Spelling を使う際に大事にしていることを書きました。その中で、
「自分自身の「気づける力」に気づいていない子、「気づく」喜びを知らない子も多いです。」
と書きましたが、そのことについて少し補足しておきたいと思います。
そもそも、自分で気づくとどんないいことがあるんでしょう。
Time for Spellingで言えば、音とスペリングの間に何か関係があると気づけば、また別のWord Familyが出てきた時に、何も言わなくても、音とスペリングに注意が向くようになります。「気づき」は自分の中から生まれたものですから、次に活かされるわけです。
一方、教えられたものや練習させられたものは、実感も喜びも伴わないので忘れてしまいます。この差は本当に大きいと思います。
でも、子ども達は放っておいてもそう簡単に気づきません。なぜなら、勉強を機械的に「こなす」ことに慣れてしまっているからです。1つ終わったら次、次、、、それが当たり前だと思っています。
Time for Spellingも見た目はワークブックです。子ども達は、ともすると、次、次と「こなそう」とします。そこで先生達まで一緒になって「こなそう」としたら?
何も残りませんね。
少しページを進んでいきましょう。
No Excuse Wordsも何度も言いながら書いてみます。
would
could
と来て、ページをめくります。Word Familyがあります。
could
should
would
「前のページでやったんだから読めるはず」と思うのは、先生だからですね。
(いえいえ、子どもが「あれ?」と前のページをめくりでもしたら表彰ものです。)
こんな長い単語を練習させるの?と心配するのも、先生だからですね(笑)
(いえいえ、練習させるものではありません。)
小学生の多くは、比較したり、帰納的に捉えることには慣れていません。ですから、子ども達にも、「これは一緒にやるもの」と捉えてもらっています。私と一緒に、自分の口から出る音に耳を澄ましながら、手を動かしながら、よく見ながら、何か感じてもらうのです。
子ども達の様子を観察してみてください。
ある子は、声に出して書きながら、「音の割に長い単語だな…」と感じているかもしれません。
また、別の子は「このL何のためにあるんだ?」と感じているかもしれません。
言葉にしなくても、もし、そう顔に書いてあったら、私は代弁してあげるようにしています。
「今、こう思ってたでしょう〜 ^^ 」と。
潜在意識と顕在意識のちょうどボーダーにあるものってあると思うんです。それは、突然泡のようにボコッとそのボーダーを越えることもあれば、ちょっとつついてもらうことで浮かび上がることもあります。
バラエティ番組などでお笑いタレントがいいコメントをしてくれて笑っちゃう時ってありますよね。あと1mmのところで言語化できていなかった違和感や疑問を代弁してもらった瞬間、「そうそう!」って手を叩いて笑ってしまう。
子ども達にも、ぼーっと見ているものの中に違和感や疑問はたくさんあっていいんだと知ってほしい。英語を繰り返し声に出すことはもちろん、そんなやり取りを繰り返していくうちに、自分で見えるものが増えていくといいな、そして、それを言語化することのおもしろさにも気づいてもらえるといいなと思います。
何かに「気づかせる」というより、「気づける力」を育んであげたい。
Time for Spellingを最後まで終わらせることよりも、大事なことがあると思っています。
【魚住】