逆立ちしたら見えるかな(95) B.B.レッスンのあれこれ(5)おまじない(1) |
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2022年 03月 15日
難波です。 突然ですが、クイズです。 B.B.メソッドにのっとって、「B.B.カード」を使ったカード遊びを始めるとき、最初に子どもたちに届く「音」はなんでしょうか? B.B.センテンス? 惜しい!ぶっぶー! 答えは 「B.B.センテンスの動詞の活用形」です。 Betty Botter bought some butter.なら、buy-bought-bought (-buying)です。 ビンゴゲームをする際などに、カードを並べながら必ず子どもたちは先生の真似をしてこの活用形を口にしますよね。つまり、これがB.B.カードに関連して、子どもたちが最初に耳にする「英語の音」です。今回はこの「音として入れる動詞の活用形」についてお話しします。 "buy-bought-bought(-buying)"は、子どもたちには「バイ、ボー、ボー、バイイン」のように聞こえているかもしれません。大切なのは、動詞の活用形をひとかたまりのグループの音として耳にすること、繰り返すことです。もちろん、意味は後回し。グループとして入れているのは、何らかの関連性をもった形で記憶に入れることが、後々、必要だからです。また、グループにすることで、リズムがあって覚えやすいという利点もあります。学習が進むにつれ、B.B.センテンスの意味内容がわかり、これらの単語が文の中で「動詞」として働いているということを理解するころには、「バイ、ボー、ボー、バイイン」とカタカナで認識されていた音は "buy-bought-bought(-buying)"と英語に変換されていくはずです。 ここまでの部分で、「なーんだ、なんのかんの、今回のテーマは『おまじない』のことね!」とお思いの方も多いことでしょう。はい、確かにB.B.メソッドでは、「おまじない」として「動詞の活用形」を口ずさむことをお勧めしてきました。 「おまじない」という怪しげな言葉を使ったのは ・後々効力を発するという曖昧さ ・リズムがあって、覚えやすいようになっている という理由があるのですが、最近になって「おまじない」という言葉ではお伝えしきれないものがあることに気づきました。その件については、次回お話しいたします。【難波】 #
by selm_BB
| 2022-03-15 00:00
| BBカードメソッド
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2022年 03月 05日
![]() こんにちは 難波です。 ちょうどB.B.カードが誕生した頃、巷の英語教室では「チャンツ」が全盛期でした。今でも小学校英語などで広く取り入れられているようですね。英語の文章を一定のリズムに乗せて口ずさむもので、一見、B.B.カードと似ているように見えます。以前、「B.B.センテンスにはチャンツに合わないものがいくつかあります。チャンツに合うように変えて欲しいです。」というご要望をいただいたこともあります。 英語の話し言葉のリズムを体得できるなど、チャンツの良さは私も理解しているつもりです。それでもチャンツではなく、前回 、前々回に紹介した、「動物の鳴き声」や「サイモンさんの命令」をB.B.カードに先んじて、あるいは一緒に用いたのは、 ・内容のイメージがしやすい(意味のない丸暗記ではない) ・大袈裟なアクションを使う必要がないので、内向的であるとか、外交的であるとかの個性に左右されることなく、どの子にも無理なく受け入れてもらえる と考えたからです。 もう一つ、英語へのハードルを下げるアクティビティに「歌」があります。 歌には本当に不思議な力がありますね。歌の意味内容などわからなくても子どもたちはすぐに覚えてしまいます。日本語の歌に限らず英語の歌でもそうです。私がレッスンをしていた当時、子どもたちは英語の歌を歌えることを自慢に思っているように感じました。この経験から、児童英語は歌から入るのがいいと今でも思っています。 そして、ABCソングはB.B.メソッドで直接的に扱わない「アルファベット」に触れるために実は必須の歌でもあります。最近では小学校の音楽の時間にABCソングを歌うところもあるようですね。 私の教室では、ABCソングの他、曜日の歌、月の歌、キラキラ星、ロンドン橋落ちた、Head, Shoulders, knees and toes、The Finger Family, Happy Birthday Songや定番のクリスマスソングも加えると14-15曲くらいの歌を取り上げていました。中には「歌」とは呼べないものもあるかと思いますが、フィンガープレイも含めてアクション付きのものを選んでいたのです。 当時とは違い、その気さえあれば」すぐにネットで色々な歌を手に入れることができるデジタル・ネイティブと呼ばれる現代の子どもたちは、自分の好きな英語の歌にすぐにアクセスできますね。この点に関しては大変良い時代になったことを喜んでいます。 あ、歌を入れた英語のレッスンが失敗したケースもあります。それはギャングエイジと呼ばれる小学3、4年生の男子生徒が相手だった時です。現在ではどうでしょうか? 「サイモンさんの命令」も「英語の歌」も「教えない」けれど子どもたちが英語を覚えてしまう点でB.B.メソッドと共通点があります。一方「教えなくて覚えるはずがない」とお考えの先生や保護者の方は、まだまだ多いと思います。 私自身が「教えなくてもいい」「教えなくても覚えるんだ」そして「教えないことが大切なのだ」と「気づいた」とき、本当にびっくりしました。魚住先生がこちらの記事で言及なさっていたEureka!そのものです。50年前にその単語を知っていたらEureka!と叫んでいたかもしれません(笑)。さらに多くの皆さんが「気づいて」くださりEureka!となることを願っています。【難波】 #
by selm_BB
| 2022-03-05 00:00
| BBカードメソッド
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2022年 02月 25日
![]() こんにちは、大雪の札幌から、魚住です ^^ B.B.メソッドと言えば、教えずに「気づかせる」ことが重要なポイントですが、子ども達側からすると、どう感じているのでしょう。「気づいた」実感はあるのでしょうか? うちの教室でB.B.カードを使い始めて16年半、はっきりと「そっか!そういうことか~!」とEureka!的な気づきを爆発させた子は1人だけです。ダイヤの時制の仲間分けのミステリーに気づいた、当時中2の元気な女の子Sちゃんでした。Sちゃんが居たのは小4~5で始まったとても仲の良い5人クラスで、この時は4年目でした。Sちゃんはひとしきり嬉しそうに騒いでから、他の4人に「知ってた?ねえ、知ってた?」と得意げに聞きました。他の子達はSちゃんの反応にちょっとびっくりし、ニコニコ頷き、顔を見合わせて「う、うん、知ってたよね。」Sちゃんは「え~~~っ!?知ってたの?いつから知ってたの?早く言ってよぉ~~~!」一同爆笑でしたが、私はSちゃんの反応がとても嬉しく、祝福気分でした。 同時に、「気づく」ってどういうことだろう?と不思議に思いました。 Sちゃんは何に気づいたのでしょう?まさか、時制の存在に気づいた訳ではないでしょう。ダイヤの仲間分けは理由に気づかないままできていて、それとは別に(中2でしたし)時制のこともわかっていて、その繋がりに気づいて飛び上がったように私には思えました。 でも、他の子達がいつ「気づいた」のか私は全く気づいていませんでしたし、気にしていませんでしたし、私から答え合わせをすることも考えていなかったことに気づきました。でも、もしかしたら、4人の中には、実はSちゃんにそう言われて「そっか」と気づいた子がいたかもしれません。もしくは、Eureka!とはならなかっただけで、自分が気づいていたことに気づいていなかった子もいたかもしれません。 はてさて、「気づく」とは??? すみません、言葉遊びをしてしまいました(笑) 結論から言うと、何でもあり、ですね。
そんな子達が教えてくれた様々な感覚が、その後の私の指針になりました。 「気づき」についても然り。 今は、「Eureka!」でも「無意識」でも、「確信」でも「何となく」でも、「あの時!」でも「いつの間にか」でも、何でもあり。使いながらできるようになっていけばいいのだと思っています。 そして、いずれ整理する機会を作ってあげれば、それらは全て、教わったことでも、覚えたことでもなく、「知っていたこと」になる、それでいいのだと思います。 でも、いっこうに気づく気配のない子って、いませんか?
(しつこい ^^;; ) 【魚住】 #
by selm_BB
| 2022-02-25 12:43
| BBあるある劇場
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2022年 02月 15日
![]() こんにちは 難波です。 B.B.カードをお使いの先生方は、歌やゲームも組み合わせてレッスンにお臨みのことと思います。今回は、子どもたちにも人気で、B.B.メソッドの考え方ともなじむゲーム "Simon Says"(「サイモン先生の命令」)についてお話しします。 このゲームは、多くの皆さんがご存知のことでしょう。サイモンさん(リーダー)の命令がある時にだけ、それに従うというシンプルな遊びです。最後までサイモンさんの命令を間違えなかった人が勝者、というルールですが、特に勝敗を決めなくても楽しめますね。 遊び方はこんな感じです。 (T: 先生 Ss:生徒) T: We are going to play "Simon Says Game." これから"Simon Says"のゲームをします。If I say "Simon says" before my orders, follow my orders. 先生が "Simon Says"と言ったら、先生の命令に従ってね。If I don't say "Simon says " before my orders, don't follow my orders. もし先生が"Simon says"と言わなかったら、命令に従ってはいけません。分かった? Are you ready? では始めます。 Stand up! *ここで大概、生徒たちはうっかり立ち上がってしまいます。大笑いになって、これがアイスブレイカーとなり、和やかにゲームを始めることができます。もう少しゲームの様子を見てみましょうか。 T: Simon says, "Jump!" Ss: ジャンプをする *先生も一緒にジャンプをしましょう。サイモンさんの命令を先生が一緒にすれば、生徒は真似をするだけでいいです。これで「言葉の壁」のハードルがグッと下がります。 T: Simon says, "Clap your hands twice!" Ss : 手を2回叩く。(先生も一緒にジェスチャー。次からも同様。) T: Simon says, "Touch your toes!" Ss: 足のつま先を触る。 T: Simon says, "Hop like a frog!" Ss: カエルのように跳ねる。 T: Simon says, "Play the air guitar!" Ss: ギターを弾く真似をする。 T: Simon says、"Walk like a penguin!" Ss: ペンギン歩きをする。 T: Walk like a gorilla! あれれ、ここで動いてしまう生徒もいるかもしれません。Simon saysがないので動いてはいけないですね。続けましょう。 T: I didn't say "Simon says." 動いたらダメだよー。 Let's play again. Simon says "Say Mad Monkey’s abracadabra." Ss : ???? T: Mad Monkey made a lot of Money. Ss:(ああ、そうか!の表情で) Mad Monkey made a lot of money. T: Simon says "Say Dolly Dimple's abracadabra." Ss: Dolly Dimple danced with a dog. 上の最後の二つでは、ちゃっかりB.B.センテンスを言わせています。こんな風なアレンジも可能ですね。その他、"Make a funny face!"(変顔をする)(注1) "Do a silly dance!"(それぞれ勝手な踊りをする)など、いくらでも楽しく発展しそうです。 このゲームの特徴は、よく聞いていないと間違えてしまうので、集中力が必要な点。リスニング力も鍛えられますね。しかも耳、目、頭、身体を使って楽しみながら「言葉」に触れるので母語習得の時のように無意識的に英語が潜在記憶に送り込まれます。これが、B.B.メソッドとなじみが良い理由です。しかもインタラクションの形にはなっていませんが、使う英語が「命令文」として整った文です。「全体」ですね。そして、それを子どもたちは真似をして、言葉として使うことができます。そればかりか、子どもたちは目的語の部分を変えるなどして、自発語として発話し始めます。これは小さな成功体験であり、自己効力感につながります。英語学習に向けて大事な動機付けになるのです。 参考までに「サイモンさんの命令」の例をご紹介します。他にも色々アレンジできるはずです。【難波】 ![]() 注1上の"Simon says"で "Mad Monkey made a lot of money."の後に次のように続けることもお勧めです。 T: Simon says "Make a funny face!" Ss: 変顔をする。 T: Simon says " Make a sound of sheep!" Ss: Baa, Baa. (羊の鳴き声) T: "Make a squat!" Ss: スクワットをする。(これはひっかけですね^^) T: Uh,oh. I didn't say "Simon says." Let's play again. なぜお勧めするかというと、このような刷り込みにより、makeという幅広い意味を持つ単語の「中核的」なニュアンスがなんとなくつかめるようになるはずだからです。他にもhave, get, take, giveなどは色々な表現で使えるということを工夫して取り上げるといいでしょう。 #
by selm_BB
| 2022-02-15 00:00
| BBカードメソッド
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2022年 02月 05日
難波です。 前回の記事で、「B.B.カード」のある一枚を使ったレッスンの一部をご紹介しました。 レッスンの「ねらい」は「動物の鳴き声」です。 日本語は世界に数ある言語の中でも特に幼児語が多い言語だそうです。そしてその幼児語では動物を表すときに「鳴き声」を使いますよね。例えば犬は「ワンワン」で猫は「ニャンニャン」とか「ニャーニャー」と言います。そのほか「ポッポ(鳩)」「メーメー(羊)」「ブーブー(豚)」などがすぐに思いつきます。 幼児語に「オノマトペ」や「くりかえし」が多いのは、発語がしやすいからだそうですが、そして子どもたちは動物の鳴き声に大変興味を持ちます。「日本のガチョウもアメリカのガチョウも同じ鳴き声じゃないの?アメリカのガチョウは英語で鳴くの?」と尋ねられたことがあります。確かに、英語を学びはじめた子どもたちにとっては「ふしぎ」に思うことかもしれませんね。 その意味でも、動物の鳴き声を英語でどう表すのかを知るのは英語に親しむ第一歩として有効ではないでしょうか。 また、先に紹介した子どもたちと先生の「やりとり」について「子どもは英語を何もわからないまま、先生の日本語で話の内容を理解しているだけだから、英語の勉強にならないのではないか(=英語を覚えることはできない)」とのご意見もあるかもしれませんが、今までご説明していたようにB.B.メソッドでは「全体から」を大事にしています。 母語であれば言葉のやりとりは話の内容のまとまり(例:What's this?)を聞くことから始まりませんか?いろいろな異なる状況の中で同じ言葉を聞くことによって、ひとかたまりの言葉(chank of words)を気づきによって分節し、分析していきます。 一回のレッスン、一回のやりとりで何かが身に付くわけではない。「たくさんの一回目」をたくさん重ねることにより、英語に強い子どもが育つのです。 では、前回の記事でのやり取りは、レッスンの何回目で行うものでしょうか? 実は、「はじめて」のB.B.カードレッスンを想定しています。 「B.B.カード」には、犬、猫をはじめ17種類もの動物が出てきます。その紹介も兼ねて、まず「鳴き声」を取り上げようというプランです。ついでに牛、豚、鹿などに話を広げることができますね。アニマルソングと結びつけてもいいかと思います。 入門講座ではゲームから入るレッスンを紹介していますが、学齢やクラスの雰囲気によっては、このようなアプローチも可能です。 もう一つ、注目してもらいたいことがあります。 動物の鳴き声の紹介を繰り返しただけで、子どもたちには"What's this?" "It's 〜".の表現が繰り返しインプットされます。B.B.メソッドの理屈に従えば、それはいずれは使えるようになるのです。また、同様に ”A goose says, honk, honk."のように "say"もつけつつ鳴き声をリピートすることで、最重要頻出語彙(No Excuse Words)の7番目に出てくる重要単語*を入れることができます。いずれもB.B.カードには登場しない語彙です。使う側の知恵と工夫で、いかようにも広げられる一例でもありますね。 もう一つ、付け加えさせてください。上のやりとりを通じて、日本語の場合、主語が人間なら「言う」なのに動物では「鳴く」ことや、それが英語では同じ"say"なのだという点に、そのうち気づいた子どもたちは、物知りになった気分になるのか、得意になる場面を目撃してきました。子どもたちの「自己効力感」を高める一助にもなることでしょう。【難波】 * "say"はNo Excuse Wordsでは"said"で登場しています。 #
by selm_BB
| 2022-02-05 00:00
| BBカードメソッド
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