逆立ちしたら見えるかな (130) 先生の心構え(2) 信頼関係(2) |
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2023年 09月 15日
こんにちは 難波です。 前回から、クラス運営のお話をしています。B.B.レッスンが従来型の教授法ではないゆえ、普通の指導とは気を配る点が異なることが多いかと思います。 そのためB.B.カードを導入したものの「なんだかうまくいかない」とお感じの方もいるかもしれません。クラス運営がうまくいくためには先生と生徒との「信頼関係」が大事ですよね。今回は信頼関係構築のために気をつけるべき点として「先生からの質問の仕方」について取り上げます。 そもそも先生から生徒への質問はどんな意図を持って行うのでしょうか? 従来型の教授法では、おそらく「覚えたかどうか」「理解しているかどうか」を確かめるために先生側は質問をします。内容によっては「さらなる深い理解を促すため」の場合もあるかもしれませんね。 さて、B.B.メソッドではどうでしょう? ご存じのとおり、「覚えたかどうか」をチェックするための質問はNGです。 B.B.メソッドでは「64文のAbracadabraが身にしみる」状態を目指します。「身にしみる」とは短期的な「記憶」とは少しニュアンスが違います。長期記憶に入った意味での「記憶」であればそのセンテンスを核にしてその後の英語学習を広げることができますが、一時的に「覚えたこと」はすぐに忘れてしまうことは、テスト前の一夜漬け勉強をご経験の皆さんにはよくお分かりになるかと思います。また、レッスンで常に「覚えたかどうか」をチェックされていては緊張感が伴い、先生と生徒との信頼関係を作ることも難しいでしょう。 B.B.メソッドで先生が投げかける質問は英文の構造を感覚的に身につけてもらうため、文の意味内容を直訳でない形でインプットするためです。質問でありながら「声かけ」の一部と考えてもいいかもしれませんね。ですから、特定の誰かを指名して質問をする必要はなく、クラス全体に投げかけましょう。「答える生徒がいつも同じ」になっても気にしないでください。自分の中に答えがあっても積極的に言わない場合も多いですし、万が一答えが思いつかない子がいても、その子はクラスメイトの答えを聞くことで文構造や意味について学ぶことができます。 また、B.B.Abracadabraから派生して、生徒の考えを聞くようなケースもあると思います。一見世間の常識(または先生の常識)からかけ離れた答えをする子もいるかもしれません。その際も生徒の考えをまず受け入れてあげましょう。そして、その子がどうしてそういう考えに至ったのかの背景に思いをめぐらせてあげてください。「信頼関係」はそうした寄り添う態度からも作られていきます。【難波】 #
by selm_BB
| 2023-09-15 00:00
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2023年 09月 05日
難波です。 B.B.カードを使ったレッスンは「教えない」メソッドです。そのため従来型のアプローチとはやや違った感性や心構えが必要になる場面が多く、戸惑う方もいるかもしれません。今回から数回に渡りB.B.カードをお使いの先生方に向けて「クラスを成功させるちょっとしたコツ」についてお話します。 さて、まずは質問から。皆さんのお教室では、、、 1)皆さんと生徒、また生徒同士はお互いに信頼関係を築けていますか? 2)皆さんの生徒は、レッスンに前向きに活き活きと参加していますか? この2点に「はい」と答えられるクラスをレッスン開始半年以内につくることができたら、その後のクラス運営は大体うまくいくはずです。年齢、性別、英語歴(力)の差は問題になりません。もちろん、例外が「ない」とは言えませんが。 まず1)の「信頼関係」について。 先生と生徒の間に信頼関係があれば、大体のことは解決します。そして先生と生徒が良い関係を結ぶために気を配ってもらいたいのは ①先生側の姿勢 ②生徒への質問の仕方 ③クラスの雰囲気づくり の3点。以下、箇条書きにしてみました。 ①先生側の姿勢 ●先生は常に冷静かつ正直であること ●生徒の様子を常に観察し、良いところを見つけたらすぐに褒めること ●褒めるときは、生徒が自分の進歩に気づけるよう、具体的な言葉を使うこと ●生徒一人一人の発言をしっかり拾い上げること ●ゲームをする際、時々はプレーヤーとして生徒と同等の立場で参加すること ●ゲームに参加するときは「真剣勝負」。本気で向き合うこと 色々と不規則な行動をする生徒さんがいると「常に冷静」でもいられないかもしれませんが、冷静でなければ生徒の様子を観察することはできませんね。褒めるタイミングや、生徒の発言を拾い上げるためにも「頭はクール」でいることは本当に大切です。 また、「正直」であるとは同じ人間として「対等」に生徒と向き合うということ。間違いをしたら謝る。悲しいことを生徒がしたら「残念だ」と伝える。そしてゲームにも真剣に取り組む。 「頭はクール。ハートは熱く。」です。 英語を媒介として、人と人との関わり方も生徒は気づくはずです。あ、ゲームは時には「生徒vs先生」でやってみると生徒同士の結束力も育ちます。 次回以降も先生の心構えについて引き続きお話をさせてください。【難波】 #
by selm_BB
| 2023-09-05 00:00
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2023年 08月 25日
この夏、北海道でも異常な暑さが続いています。小学校は今週月曜日から2学期が始まっていますが、学校には普通クーラーがないので、あまりの暑さに臨時休校や短縮授業になっています。でも、帰ってもエアコンのない家も多く、子どもだけにするのは逆に心配という声も。例年ならとっくに短かった夏を惜しんでいる頃ですが、来週あたりからやっと30度を切って落ち着きそうです。 前置きが長くなりました ^^;; 「教える」代わりにできることを思いつくまま書いています。今回は、前回の「自信に繋げる」を補足したいと思います。 自信に繋げる 1. たくさんの材料、データ(つまり英文)に触れてもらう。 2. 子ども達どうしで相談したり、協力してもらう機会をつくる。 3.「何か気づいたことある?」と聞く。 4.「正解は1つじゃない」「正解がないこともある」ことをわかってもらう。 5.「できる」「簡単だ」と感じるようなものを入れる。 6. 一度「気づいた」ことも忘れると覚悟しておく。 いきなりですが、 〈事例A〉 やっていたのは、ダイヤのBINGOで命令文の言い換え。私はインタラクションや手箱で意味を再確認するだけで、一度も「説明」はしていないのですが、子ども達は集中して言い換えを楽しんでいました。言い換えながら、自力でも動詞の原形が出てくるようになり、さらには herやhisをyourにしたりするのもできるようになって、こちらがびっくり。「今すぐにでも中学生になれるね!」と言うと、みんなにっこり♡ その後でやった Time for Writing にも妙に意欲的でした ^^ 〈事例B〉 一方、別の小5~中1(BB歴4年)クラスで同じことをしてみると、 T:…..….Nancy gave me nine new nails. T&Ss:..Nancy gave me nine new nails. T:…..….ナンシーに「新しい釘9本ちょうだい」って言ってみる? ……..….Give me nine new nails. T&Ss:..Give me nine new nails. 他の文でも同じようにやっているうち、意図はわかってくれた様子。 T:…..….Lucy Locket lost her letter. T&Ss:..Lucy Locket lost her letter. T:…… .何て命令してみる? Ss:. ….手紙をなくしなさい。え?(笑) T:… ….Lose your letter. T&Ss:..Lose your letter. (笑) T:… ….Dolly Dimple danced with a dog. T&Ss:..Dolly Dimple danced with a dog. T:…….(耳に手をあててみる) Ss:…. ..? T:…..….Dance with a dog. T&Ss:..Dance with a dog. T:… ….何か気づいた? S:… ….Dolly Dimple がなくなった。 T:…. ….おぉ、そうだね。他には? Ss:… ..・・・? この日は、ぼーっとするくらい暑い学校から帰って来て、うちの教室も扇風機を2台回しても暑く、どうも集中力が続かない様子。今回はそのせいだということにしましょう(笑)あ、でも、その後別のゲームを挟んだ後、最後に「仲良し123」でさりげなく命令文を入れてみたら、盛り上がりながらもちゃんと口は動いていました。 さて、このような2つのクラスを見た時、皆さんは、クラスの差が気になったり、〈事例B〉のクラスも言えるようにしなければ、ルールに気づかせなければ、と焦ってしまうことはありませんか? 私は、言い換えを簡単にやってのけた〈A〉のクラスはもちろんですが、口だけはちゃんと動いていた〈B〉のクラスも、英文がスラスラっと言えていてすごいな~と、のんきに思ってしまいます。 なぜのんきでいられるのか。ここで大事なことを2つ。 1つ目。 言い換えができるのは、それまでに子ども達の中にたっぷり溜まっているものがあるからこそ。そうです。何より、BBセンテンスが英語らしいリズムとイントネーションで、意味がわかって言えている。そして、ずっと唱え続けてきた「英語が上手になるおまじない」が効き目を現しているんですよね。必要になった時には既に言えていた、あとは使ってみるだけ、そんな感じ。〈B〉のクラスは、普段センテンスもおまじないも言えているようで、実はまだ溜まり方が少ないのかもしれません。やるべきことは、言い換えのさせ方より何より、まずはそこですね。 2つ目。 繰り返すことの大切さを忘れないこと。単に回数の話ではなく、心構えというか、attitude的な話。 今回の言い換えが初めてなら「たくさんの1回目」になればいい。初めてじゃないなら繰り返すだけ。覚えさせよう、できるようにさせようと思う暇があったら繰り返す。前にもやったのに…と嘆く暇があったらポジティブに繰り返せばいいと思っています。繰り返すって、万能ですよ!だって、もし、何度もやっているはずなのに子ども達が初めてみたいな顔をしていたら?プレッシャーなくまた触れられますね。「あ、あれだ」と感じていそうなら?「できる」「簡単だ」と自信になりますよね。ほら、いいことだらけじゃないですか!(笑)きっと〈B〉のクラスもそのうちできるようになります。それだけのこと。〈A〉のクラスが来週は「え?」という反応になるかもしれませんし(笑)こちらが「いい加減が好い加減」でいることが大切です。 自信って何でしょうね。「何となくできる」「何とかなる」と思えること。そして、実際に「ほら、できた」となること、かな?けっして大袈裟なことではなく、子ども達にそう思い続けてもらえたら幸せです。 【魚住】 #
by selm_BB
| 2023-08-25 15:00
| BBあるある劇場
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2023年 08月 05日
こんにちは 難波です。 ******** (前略)公立の小学校はどうしても教え方が一つじゃないといけないんでしょうか?(中略)お話を伺っていて、とてももどかしかったです。難波先生方式で教えているテスト校の英語力の伸びのデータがあれば、きっと一目瞭然なのにな、と思います。勉強が苦手だと認識してしまっている子、好きじゃない子こそ拾ってもらえるとても素晴らしい教材だと思います。 もし私が10年後ぐらいに日本に帰国し、B.B.方式の教室を開くことが出来るとしたらオリジナルのやり方でやってみたいです。 常に忙しいスケジュールだと思いますが、もし、お時間を作ることが出来ましたら、是非、サンディエゴに遊びにきてください。我が家でよろしければ、宿泊してください!(後略) ******** あ、しっかりB.B.カードを「素晴らしい教材」と言ってます! 彼女とのおしゃべりの中でB.B.カードについてあまり触れていなかったのが不思議でしたが、安心しました。そしてこのメールに添付されていたのは初版のB.B.カードと同音異義語カードの写真。 その「B.B.カード」にはトランプのマークがついていません。 そうだった! そうだった! そういえば、、、、
よみがえってくるのは、それを使って遊んでいた子どもたちの楽しげな様子です。 どれも、従来型のレッスンから切り替えた当時の自分にしてみたら不思議な現象でした。 私が寝る間も惜しんで作ったB.B.カード。それを50年近くもHさんは大事に取っておいてくれたんですね。うれしくて目頭が熱くなりました。もしかしたら、単に捨て忘れたのかもしれないですけど、、、いえいえ、こうしてすぐに見つけて写真を送ってくれたのですから、きっと大事に思ってくれたに違いありません。初版のこのカードは思い入れが特に深いものです。皆様にもそのうちお見せする機会があるかもしれません。 今は、彼女が将来このカードを使って彼女らしい形で英語を教えている姿を夢見て、その実現を楽しみにしています。HさんでしたらB.B.カードの良さを損ねることなく、のびのびと子どもたちに英語を教えてくれるはずですから。【難波】 #
by selm_BB
| 2023-08-05 00:00
| BBカードメソッド
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2023年 07月 25日
こんにちは、魚住です ^^ 北海道では今、紫陽花が見頃です。 「教える」代わりにできることを思いつくまま書いています。 自信に繋げる 1. たくさんの材料、データ(つまり英文)に触れてもらう。 2. 子ども達どうしで相談したり、協力してもらう機会をつくる。 3.「何か気づいたことある?」と聞く。 4.「正解は1つじゃない」「正解がないこともある」ことをわかってもらう。 5.「できる」「簡単だ」と感じるようなものを入れる。 6. 一度「気づいた」ことも忘れると覚悟しておく。 皆さんの教室には、「教えてほしい」子はいませんか? そういう子は、必ず正しい答えやルールがあると思っているのかもしれません。 覚えなさいと指示されると安心するのかもしれません。 完璧主義なのかもしれません。 間違うことが極端にイヤなのかもしれません。 そして、習い事というのは「ちゃんと教えてくれるところ」「手順を追って習うところ」だと固く信じているのかもしれません。 そういう子達にとっては、英語は、学校の教科、受験科目である方が楽なのかもしれません。 でも、言葉の習得はそうではありませんよね。むしろ、逆ばかり。 私は、どんなタイプの子にも、土台として支え続ける「英語の語感」と、ずっと持ち続けられる「自信」を育みたいと思っています。 その過程で、先生が「遊び心」を持ち続け、「遊び」を通して・・・ということは大大大前提なのですが、「教えてほしい」子は「教えてくれる」のを待っているので、楽しめていない可能性もあります。それなのに、こちらが漠然と「いつの間にか言える」「自分で気づく」のを待っていると、「待つ」対「待つ」のような状態になります。すると、場合によっては「教えてほしい」子は「わからない」という負の感情を抱いてしまうかもしれません。 できるだけそうならないようにするにはどうしたらいいのでしょう。 教室には「気づき」とも呼べない小さな「何となく」が浮遊しています。母語なら自然に発生する abduction も trial and error も、そしておしゃべりさえも、ちょっとした足場掛けが必要だと思います。まして「教えてほしい」子は正解がほしいので、「できる」感を味わってほしくても trial and errorそのものをイヤがります。種明かししてくれるのを待っています。遊びだろうが何だろうが「自分は試されている」という感覚を持っているので、「一緒に言ってみる」状態を続けて紛れようとします。言い換えで自分の声だけが教室に響くなんてあり得ません。 だったら、いろいろなタイミングでうまく「整理」してあげることで、「教えてほしい」子にとっても満足感が得られ、「自信」になるかもしれないと思うようになりました。「整理」は最後にだけするという感覚ではなく、「整理」も繰り返す、そんな感覚。 例えば、私は時々「何か気づいたことある?」という問いかけをします。「答え」ではなく「気づいたこと」です。 例えば、同じ主語でたくさん主語替えをすることで、繋ぐ切れ目を意識したところに「何か気づいたことある?」と聞いてみます。 ゲームでのチーム戦のように、言い換えやBB作文の時にも相談したり合作してもらうこともあります。そこで「何か気づいたことある?」と聞いてみます。 ワークブック類もそうです。やりながら「何か気づいたことある?」と聞いてみます。 高学年や中学生になれば、言い換えた文をノートやTime for Writingに書いてもらうことが良い「整理」になります。 また、Grammar Bookを使い始めれば、文字通り「整理」できますね。 いずれにしても、気づきを言語化したり共有したりすることで、意識を一段高い所へ上げることができますし、それで本人が「整理」することができれば、「教えてほしい」子に「教えない」ことができると思います。 それでも「教えてほしい」子は?「教えてくれなかった」と辞めてしまったら? 「大丈夫。ここからは自分で勉強してごらん。」そう言って送り出します。 BBを唱えて、一緒に言い換えをし続けてきたことが、本人も気づかない「土台」になっています。間もなく「いつの間にか知ってた」「なぜかわかる」ことがたくさんあることに気づくでしょう。いいえ、気づかなくても、きっと、ずっと、BBが支えてくれるでしょう。 自信を持って、そう思えるようになりました。 【魚住】 #
by selm_BB
| 2023-07-25 00:33
| BBあるある劇場
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