BBあるある劇場 (73) 〜 英検という材料 〜 |

こんにちは、魚住です。
コロナ疲れの日々ですが、ふと見上げると何も変わらない青空が広がっていて不思議な気持ちになります。
うちの教室は1月に英検を受ける子が多いので(と言っても少なくて、今回は6名ですが)、冬休み中に何回か一緒に過去問を解いてみています。教えるわけではないので、一緒にやって慣れていく感じです。保護者の方から「予習は必要ですか?」「何をしておけばいいでしょう?」などと聞かれることがありますが、そういう時は、「何もしなくていいです。もし時間があればBBフルセンテンスを唱えておいてください。」と答えます。始まってからも、「予習はいりません。終わったところを音読するか、BBで十分です。」と念を押します。とにかく、お家の方に「勉強」させないようにお願いしています ^^;;
ずっと以前、過去問でBBのフレーズと同じ表現を選択肢から選べなかったりすることがよくありました。普段の授業で子ども達がいくらBBセンテンスが言えていても、そしてその文の中ではわかっていても、染み込ませるところまでできていなかった…という、私自身の大きな反省になりました。
英検のためという訳ではもちろんありませんが、BBフルセンテンスを意味がわかって言えるようになることを大事にして遊ぶようになってからは、結果的にその悩みもなくなりました。それどころか、知らないはずのことも何となくわかる、「語感」ならぬ「語勘?」が働くようになりました。
そういう状態の子達にとっては、英検の問題は良い整理の場にもなります。私も、たまに、わざと普段使ったことのない表現を入れて「yesterdayだから”過去形”だもんね」とか「wellの”比較級”だからbetterなんだね」などとさらっと言って、子ども達の頭の中がぐるぐるっとするのを感じつつ次の問題に行ってしまう、なんてことをして快感を味わっています(笑)
さて、3級には初めてのライティングがありますね。私はどうしてもテンプレ的に指導したくないので、インタラクションから入り、自由作文を十分経験してもらいます。解答例はほぼ見ません。書きたいことを書ける楽しさがわかってきたら、型を整えつつ、要求のレベルを上げていきます。
今回、どうしても日本語で考えてしまい、直訳したような不自然な英文を書く子がいました。学年が上がると日本語もぼんやりとした抽象的な表現に慣れてくるので、そのノリで書くと英語もぼんやりとして、3級の35語程度では何が言いたいのかさっぱり伝わらない文になっていました。そこで、インタラクションで具体例を引き出しては、「だったらそう書けばいいじゃん」とまるで俳句の夏井先生のようなアドバイスを続けるうち、しだいに見違えるような伝わる文章が書けるようになっていきました。
また、理由を2つ書いているようで同じ内容だということもよく起こりました。そういう時は、他の子のが書いた理由を参考にしてもらいました。普段から、真似できるものはお互いにどんどん真似するように言っているので、遠慮なく「それ使わせて!」と言えたり、それをヒントに別の理由を思いついたりできるようです。
英検に合格することを英語学習の目標にするのはどうかなと思いますが、英検をきっかけにして「できる」旋風が巻き起こる雰囲気や、ちょっと静まった時に「整理」されていく感覚は、悪くないと思っています。そもそも、「ごちゃごちゃ入れる」BBですから、その材料の一つとして英検があってもいいんじゃないかなと。
そして、子ども達には「自分は英語ができる気がする → 英検の過去問をやったら意外とできた → 受けたら合格した」と感じてほしいです。
「勉強したから合格した」などという誤解は、全力で阻止したいところです ^^
【魚住】