逆立ちしたら見えるかな(14)~今年もどうぞよろしくお願いいたします。 |
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2017年 01月 19日
全国的に穏やかな年明けでしたが、先週末は寒波が列島を覆いましたね。 皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします。 さて、年をまたぎましたがまたしばらく「子どもが外国語(英語)を身につける方法」についての考察をすすめてまいります。 数行前に私は「今年もどうぞよろしくお願いいたします。」と書きました。この言葉は、年明けに皆さんもいろいろな場所で口にした事と思います。 親子同士、親戚同士で。 散歩の途中で出会った知合いに。 中には生徒さんと年明けに初めて顔を合わせてお互いに口にし合った方もいらっしゃることでしょう。 そのとき、恐らく軽く、あるいは深々とお互いに「お辞儀」をしながらこの言葉を口にしたはずです。 日本での「あいさつ」は常に「お辞儀」が伴うものだからです。 おとな同士のそういうやりとりを生まれたときから眺めながら日本の子どもは「新年が来たら『今年もよろしくお願いします。』というのだな。『あけましておめでとうございます』と言うのだな」と、その場にふさわしいあいさつ言葉を身につけていきます。新年の挨拶は、年に一回ですから回数的には少ないですが、それでもそれなりに身についていくものです。前回引用した外山滋比古先生の言葉をお借りすると「アルファーのことば」です。そのことばが話されている「いま」「ここ」でその場にある全ての情報(場の状況、ジェスチャーや表情、声の高低、強弱など)にどっぷり身を置くことで、それが可能になるのです。 もちろん、一回で習得できるわけでもなく、繰り返し、繰り返し、時間をかけるからこそできることなのです。これが「母語」を身につけるということです。 このようにして身につけた「母語」の場合、たとえば「よろしく」の品詞が何なのか、「お願いします」と「お願いいたします」の違いはどこにあるのか?を子どもに尋ねてみましょう。おそらく説明することはできません。ただ、「今年『が』よろしくお願いします」とは絶対に言うことはないでしょう。しかし、感覚的に「それはおかしい。気持ちが悪い」というのはわかります。前者のような文法的な説明ができるという知識を「明示的知識」、それに対して「なんとなく気持ち悪い」という感覚からふさわしい言葉を口にすることができる知識を「暗示的知識」といいます。いわゆる「語感」です。 この「語感」が育てば外国語であっても「使う」ことができるはすです。 この考え方に基づきセルムではまずは英語の「語感」を育てましょうということでB.B.カードを使った英語レッスンについて皆様にご紹介しているのです。 このブログでも、中村先生は小学校での具体的な実践を報告を通して、魚住先生は英語教室の主宰者としての立場から「子どもとじっくり向き合うにはどうしたらいいのか?」のヒントをたくさん紹介してくださっています。私(難波)はといえば、今年も今の自分に興味のある事柄を思いつくまま書き連ねていく所存です。少々、小難しい内容になることもあるかもしれませんがどうぞご容赦を。 そして、改めまして 「今年もどうぞよろしくお願いいたします。」(ペコリ) 【難波】 #
by selm_BB
| 2017-01-19 00:00
| BBカードメソッド
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2017年 01月 12日
こんにちは。お久しぶりです。魚住です ^^ 2017年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年12月に毎年恒例の教室の発表会がありまして、少々忙しくしておりました ^^;; うちの発表会は、クラスごとに劇あり、歌あり、演奏あり、たま〜には朗読やプレゼンもあり。意図して盛り込んでいる笑いもたくさんありますが、意図しないハプニングも満載で大笑いです。私が生来のおっちょこちょいでポカが多いのに加えて、照明や音響のスタッフも全て子ども達が交代で担当しているので、いろいろなことが起こるわけですが、それもまたいい経験ということで・・・(笑) 毎年、たくさんのお客様の前で楽しそうにセリフを言ったり演技をしたりする子ども達、照明や音響機器を操作する子ども達を見ていると、本当に頼もしく思えてきます。 台本書きや会場確保なども入れれば3ヵ月前から少しずつ私の準備が始まりますが、子ども達の練習は実質1ヵ月半。その間にも、いろいろなことが起こります。 入会2年目で、B.B.カードの字カードが何となく読めるようになってきた小6の男の子。まだ自力で台本を読むことができなかったので、家では、私が録音したCDのセリフを聴きながら練習。お母さんの話では、リピートしたり、シンクロしたりしているうちに、同じスピードで同じイントネーションで言えるようになったそうです。もちろん、意味もわかってのことです。自信が出てきた彼は、今度は台本を手に練習を始めました。そうしているうちに自分のセリフが読めるようになり、さらには、まだCDを聴いていないはずのページまで読んだそうです。なんて、BB的なんでしょう!お母さんはびっくりしていましたが、毎年、1人か2人はこうなります ^^ 実は、今回初めての試みとして、録音CDを全クラス、全員に渡してみました。中学生や高校生にもです。文字からだけの「暗記」にならないよう、音でもインプットしてみてほしかったので、実験的にやってみました。 高校生にも変化がありました。小5から来てくれて長い付き合いですが、人前で話したりすることにあまり前向きになれず、発表会でも声の小さかった男子。その彼が、家でCDをしっかり聴いて練習して来てくれました。もちろん、精神的な成長や変化があってのことだとは思いますが、とてもいい声で、そしてとても英語らしいイントネーションと発音で、堂々と、しかも楽しそうに練習する姿を見て、ちょっとうるっと来てしまいました。本番でも、サービス精神旺盛にお客様を楽しませ、スタッフとしても積極的に動いてくれました。そして、なんと、会場にいらした外国のお客様と英語で話をしていたそうです。(気づかなかった >_<; )来年はプレゼンをしてくれるそうです。あぁ、見守ってきて良かった。心からそう思いました。 他にも、ステージの外でもいろいろなドラマが生まれる発表会ですが、子ども達がたくさんのセリフの練習にくじけないどころか楽しんでいる様子には、台本を書いた私の方が驚かされます。もちろん、普段から、B.B.カードやグラマーカードで長い文をリピートすることが当たり前になっているということもあると思いますが、自己肯定感が育っているという部分も大きいと、私は思っています。だからこそ、楽しい!と感じることができるのだと思います。 B.B.カードは、「教えない」ことを大切にし、子ども達が自ら育っていくのを「待つ」のですが、実はその間に子ども達をよく見て、寄り添い、「遊び」を通してたくさんの機会をプレゼントします。そうすることで、その子の、その子らしい光る部分を見つけたり、光り続けてもらうことができるのだと思っています。それは、狙ってできることではありません。だからこそ「遊び心」が必要です。うちの教室にとって発表会は、究極の「遊び」なのです。 さて、毎年、発表会の翌週の授業では、1ヵ月半しか経っていないのに、子ども達は「うわぁ〜、B.B.カード〜、なつかしぃ〜〜!」なんて言いながらゲームを始めます(笑)。昨年は日程の関係で、発表会の後そのまま冬休みに入ってしまいました。2ヵ月半ぶりのB.B.カード。また、何事もなかったように、BBの授業が始まります。 またしばらくは、BBの持つ力にゆったりと身をまかせてみたいと思います。 【魚住】 写真は、発表会2016の写真のコラージュです。 #
by selm_BB
| 2017-01-12 00:08
| BBあるある劇場
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2016年 12月 22日
前回ご紹介した"Don't touch it ! It's mine!"の例のように、子どもは母語でも外国語でも「意味のあるかたまり全体(文)」から言葉を学び始めます。決して"ABC"や「あいうえお」などの文字や物の名前のような単語から覚えるのではありません。周囲の人々や状況とのやりとりをとおして体験的に学んでいくのです。たとえ子どもが「りんご」という一語の文しか発話しなかったとしても、その「りんご」という一言の中には、「りんごがあるよ」「これ、りんごでしょう?」「りんごちょうだい」など、様々な意味がこめられているはずです。これは、その子が「りんご」と発話するまでに、様々なりんごをめぐったやりとりを状況や顔色、声の調子などから学習してきた結果です。そして、子どもが発するその「りんご」の一語にこめられた意味を周囲の人たちは、やはり状況や子どもの表情などから、「そうよ、りんごだね。」「りんご、欲しいの?」「りんご食べたいの?」などとしっかり受け止めます。 このような「意味のあるやりとり」の積み重ねが言葉の習得には欠かせません。そして、そのようなやりとりを繰り返していくうちに、「りんご」という一語しか言わなかった子どもがある日、「りんご、あるね。」「りんご、食べる。」「りんごちょうだい。」などと二語文を話しはじめるのです。これらの言葉は「いま」「ここ」にある事物についての表現であり、「いま」「ここ」でのみ体得できるものです。これにより子どもは日常最小限のコミュニケーションは出来るようになります。仮に外山滋比古先生の言葉をお借りすると、3種類ある言葉のうちアルファーの言葉*となります。 発話(アウトプット)の順番が一語から二語、と小さい単位から進んでいくからといって、インプットの順番が、単語単位だというわけではないのです。インプットは常に情景を伴なう「意味のあるかたまり」なのです。 もうひとつ、「情景」と言葉の習得についてのエピソードをご紹介しましょう。数十年前のことですが、幼稚園の年少さんからお預かりした男の子が小学校に入学しました。クラスで出席をとったとき、名前を呼ばれ即座に”Here!"と答え、先生に「違うでしょう!なんてお返事するんですか?」と言われてまたもや即座に"present"と言い直してしまい、さらに叱られてしまったそうです。「日本語もろくに話せないのに英語を習わせるなんてまだはやいです。やめさせた方がいいです。」と保護者の方は先生に言われたそうです。時代が時代なら「英語でお返事ができるなんてすごいね!」とほめられたかもしれませんね。 私の英語教室に通う中で、「教室」という限定された場所で名前を呼ばれるときには"Here."とか”Present."と答えると彼は体験的に学びました。ですから、学校の「教室」という同じような状況で、反射的にその言葉が口から出たのでしょう。外で遊んでいる彼に名前を呼びかけても、"Here!"とは答えませんでした。ちゃんと「はーい。」と答えていることは確認済みです。 外国語だって母語のようなプロセスで身につける環境を整えれば、子どもに無理強いすることなく子どもらしく学んでもらえるはずなのです。 B.B.カードを通して少しでも多くの子どもたちが楽な形で英語を身につけてもらえるよう今後とも研鑽を続けます。皆様、今後ともお力添えをどうぞよろしくお願いいたします。【難波】 *言葉はひとつではない。三つある。
*今年のセルムからのブログは本日で最終便といたします。一年間、おつきあいいただき誠にありがとうございました。2017年は1月12日(木)から再開いたします。皆様、どうぞよいお年をお迎えくださいませ。 #
by selm_BB
| 2016-12-22 00:00
| BBカードメソッド
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2016年 12月 15日
これは是非取り上げておきたいテーマです。キリスト教の文化は英語圏の様々な文化に深く影響を与えていて、小説や絵本でも頻繁にとりあげられているからです。さて、日本の子ども達はクリスマスをどのように思っているのでしょうか。 N小学校1年生、第8回目の英語活動時間での様子です。 "We have a special day in December. What is it? "「12月には特別な日があるけど何かしら?」 「ハ~イ!」「ハ~イ!」一斉に子ども達の手が挙がります。 Kクンが立ち上がって答えました。「クリスマスです。どうですか?」 (この小学校では、自分の意見を言ったあとに、「どうですか?」と一言付け加えることになっているようです。その言い方がとっても可愛い!) 「おなじで~す!」(その他大勢の子ども達も応えます。) “That’s right! ” では ”What is Christmas?” 「クリスマスって何の日?」 「ハイ!」 「ハイ!」 「ハ~イ!」半数程度の子ども達が手を挙げました。 「プレゼントを貰う日です。どうですか?」S子ちゃんが言いました。 Mクンは、「サンタさんの来る日です。どうですか?」と二人とも真剣な表情で答えました。他に異論を唱える子ども達はいないようです。(今年は「サンタさんのお誕生日」という子どもはいませんでした・・・笑) では、“What do you want for Christmas?” 「じゃ、皆さんはサンタさんに何をお願いしたいですか?」 子ども達は考えている様子、でもすぐには手が挙がりません。欲しいものが多すぎて決められないのかな?ではと、Big BBカードから1枚取り出し、One! Two! Three! のかけ声と共に子ども達に見せました。カードが目に入るや否や全員、”Betty Botter bought some butter.” と大きな声でシャドウィングです。だれも「言いなさい」なんて言わないのに。(これって条件反射っていうのかしら?笑) ”What does Betty want for Christmas?” 「ベティちゃんだったら何が欲しいと思う?」 「ハイ!」「ハ~イ!」「ハイ!」急にザワザワ賑やかになりました。 一番最初に手を挙げたTちゃんは、元気よく「バター!」と言いました。(笑) 「おなじで~す!」その他大勢の子ども達も同じ考えみたいです。 “Why do you think Betty wants some butter for Christmas?” 「どうしてベティちゃんはクリスマスにバターがほしいと思うの?」 「ハイ!」 「ハ~イ!」 「クリスマスケーキをつくるためです。」と言ったのはKクン。Yちゃんは、「おかあさんにクッキーを焼いてあげるから。」 “ Wonderful ! ” 他にも”Lucy Locket lost her letter.” のカードでは,“What does Lucy want for Christmas?” の問いかけには、「ルーシーちゃんは、お手紙がなくなっちゃったけど、もう一度出したいから切手がほしい」とHちゃんが答えてくれました。 「なるほど~!」、こんな「想像の遊び」をしているうちに、子ども達の中に、カードの意味内容がとの程度入っているのか知ることが出来ました。何でも自分の思った通りを言えば良い、つまりどれも正解なので、子ども達は安心して言うのですね。 それから、大人気のクリスマスツリーゲーム、グループ毎にカード8枚をクリスマスツリーの形に並べ、下から上まで、読み上げられたカードが繋がったら、“Merry Christmas!”と大きな声で言って、ゲーム終了。(ライトアップしたと想定)子ども達は元気よく各カードのセンテンスを3回ずつ唱えました。 最後はいつものStory Time。イエス・キリスト降誕の短い絵本、” A Child was Born”(A First Nativity Book)の読み聞かせをして、この日の英語活動は終了しました。 【中村】
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by selm_BB
| 2016-12-15 00:00
| 小学校英語
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2016年 12月 08日
しかし、「音」と一口に言ってもその中身はどうでしょうか? アルファベットを「A,B.C」と「名前」から導入する? それともそれぞれが単語の中で作る音、[a ] [b] [k] から導入する? いえいえ、"cat"という「単語」の音から導入する? いろいろな方法論が飛び交い、講習会、ワークショップも花盛りです。 そんな中、セルムでは一貫して「個」ではなく「全体から」と申し上げております。それは、先にご紹介した子どもたちの「ことわざ熱」がきっかけではありましたが、その後、いくつか私(難波)の考えを裏付ける例をいくつも目撃する中で確信に至っているのです。 身内の話題で恐縮ですが、私の孫もそんな例を見せてくれたひとりです。 父親のタイ赴任にともない、彼は現地のInternational School of Bangkokに入学しました。そして、入学後、一番最初に覚えた英語が"It's mine. Don't touch it."だったそうです。恐らく、お友達のおもちゃか何かを手に取ろうとしたときにそのフレーズを言われたのでしょう。初めて聴くこの"It's mine. Don't touch it."という音の「かたまり」の意味はわからなくても、その言葉以外の状況、口調や態度からその意味は理解できたと考えられます。きっと五感をフル動員したんでしょうね。ですから、自分が同じような場面に遭遇したとき、すかさず"It's mine. Don't touch it."とその「かたまり」を口にしてみたことでしょう。それがうまく機能すれば、またその次の場面でも繰り返し使います。そんな風にして、日常生活のさまざまな場面で"It's mine. Don't touch it."を使う経験が積み重なっていくうちに、この「かたまり」がいつしか使えるコトバとして内在化したことでしょう。 これが孫が"It's mine. Don't touch it."を覚えたプロセスだと考えます。 さらに実際の生活の中で様々な場面に遭遇するうちに、この「かたまり」は、段々と"It's mine.”と ”Don't touch it."というふたつの音の「かたまり」であるという気づきに発展します。そして、さらに"It's mine"は"it","is","mine"などと語としての単位である「単語」だと気づいたことでしょう。(もちろん、この時点では気づきは音レベルであり「文字」ではありません。) "It's mine. Don't touch it."という「かたまり」がこんな風に分解されていくのだというイメージがわけば、私が常々申し上げている「全体から個」の大切さもおわかりいただけるかと思います。 さらに言えば、たくさんの「かたまり」を耳にしてそれぞれが小さい「単語」で作られているのだという感覚が育っていれば、「文字」の学習を始める段階でその「単語」が「文字」の集まりであること、文字に「音」があるということにもたやすく気づけるのではないでしょうか?【難波】 #
by selm_BB
| 2016-12-08 00:00
| BBカードメソッド
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